幸せな時間をつくる・・・そんなことばにぴったりのBoutis(ブティ)。
どんどんと効率化されていくこの時代に、一針一針2枚の布をチクチクと縫い進めて行く。
小さな物でもどのくらいの時間を費やすのだろうか。
自分でやってみるまで、そんな気が遠くなる様なことに使える時間などないだろうと思っていた。
しかし、単純な運針は、一日の煩雑な思いと疲れをリセットし、安らぎへと導いてくれる。
そして、その布が詰め物によって膨らみを持ち、美しい柄が浮かび上がった時、暖かな喜びで心が驚くほど満たされる。
繊細で優美なこのBoutisは、17世紀よりフランスの生活文化の中で息づいてきたキルトである。
王侯貴族達に愛された贅沢なこのキルトも一時期 影を潜めた時代があった。
中山久美子ジェラルツの著書『ブティの贈物』の中に、’ブティには過去の扉を開いて、現在へと繋いでくれる力を感じる・・・’とあるが、
優美さと共に癒しまでも、現代の生活の中に甦らせた彼女のデザインとテクニックこそ、Boutisの新たなる時代の扉を開いたといえるであろう。
時を越えたBouteis。彼女から直接 手ほどきを受け、「幸せな時間!」と笑顔で帰路に着く参加者の方々を見送って、私もまた幸せに1日を終えることが出来た。
<お知らせ>
m.sucreでは、今後も中山久美子ジェラルツ女史による、Boteis特別レッスンを予定しています。
FB、HPにてお知らせいたします。
また、キッド・用具・書籍・DVDなどの販売も致しますので、お問い合わせ下さい。
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