7日間に及んだ「フランス・フェア2014」ブティ・ミュージアム・コレクション ブティ・ショップは好評のうちに終了致しました。
マリー・アントワネットの掛け物から、その当時(17〜18世紀)の貴族と農民の衣装、結婚や出産のお祝いの為に作られたベッド・カバーに至るまで『メゾン・ド・ブティ・ミュゼ・ド・カルヴィゾン』コレクションは最初で最後の来日になるかも知れない貴重な作品が展示されました。その作品について、連日 南フランスにあるブティ美術館の館長マダム・ニコルと現代のブティ作家の第一人者である中山久美子ジェラルツが説明をするトークショーが行われました。そこには、はじめてブティを知った方や、手芸をこよなく愛する方、テキスタイルを専攻する美術大学の研究者の方も興味深く聴きに来られていました。
ブティ・ワークショップでは、久美子氏と認定講師によるレクチャーで小さなカモミールの針刺しを作る体験をしていただきました。楽しく真剣に学ばれる受講者の方々で毎回満席となり、キルトや刺繍の経験豊富な方から、男性の受講者や小さな生徒さんまで幅広いご参加をいただきました。キルトといっても綿を一切使わないブティの作り方に、驚きと歓喜の声があがり、糸を入れ込み柄に膨らみが現れたときの皆さんの笑顔がとても印象的でした。完成形になるのがとても楽しみですね。
また、ブティ・ショップでは中山久美子ジェラルツがデザインする<ブティ・クリエイション>のブティ・キットや針、著作本やDVDの販売をさせて頂きました。いずれもほぼ完売になり、嬉しい悲鳴ではありましたが入手できないお客様がおられましたこと、深くお詫び申し上げます。今後円滑にお届け出来ますようにシステムを調整して参りますので、いましばらくお待ち下さる様お願い致します。
とりわけ心に残りましたのは、お腹にいる赤ちゃんの為にゆっくりとスタイやベビーシューズを作りたいと幸せそうにキットを探される若いお母さん。また、娘さんの結婚を控えリング・ピローを嫁ぐ日を待ちながら作ろうと思う、、、という花嫁のお母様のお話です。それを聞きながら感動で熱いものが込み上げてしまいました。そして、1度だけではなく、何度も足を運んで下さるお客様、遥々遠方より来場下さったお客さまも大勢いらっしゃって本当に感謝でいっぱいでした。
一針一針心を込めて柄を縫い取り、詰め糸を通して美しい模様が浮び上がるこの「布の彫刻 ブティ」は、まぎれも無く幸せを膨らませるキルト刺繍です。
100年以上忘れ去られていたこのフランスの伝統的キルト「ブティ」に新しい息吹が吹き込まれ 再び歴史が刻み始められたといえるでしょう。
さて、最後になりましたが、この展覧会に足を運んで下さったたくさんのお客様、大事な宝物を快く日本に披露して下さった「メゾン・ド・ブティ・ミュゼ・ド・カルヴィゾン」館長マダム・ニコルそして阪急うめだ本店 手芸・服飾雑貨営業部長 河上様はじめ百貨店関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。
「ブティ」の美と技術が、皆様の幸せな生活のお手伝いになることを祈りながら。
中山久美子ジェラルツ ブティ スタッフ一同
写真① 最終日撤収直後の集合写真とギャラリー開催時のエントランス(左から 酒井・m.sucre佐藤・中山久美子ジェラルツ・ブティ美術館マダム ニコル・マダムミリエル・大阪講師 中川・名古屋講師 中村・広島講師 村上..この日不在)
写真② ギャラリー入り口(展示物の写真は掲載出来ません。残念。)
写真③ ブティ 体験 ワークショップ(中山久美子ジェラルツがテクニックを直接披露しました。)
写真④ ブティショップの様子(中央 広島講師 村上)
写真⑤ ブティ コーナーを見渡して。広いスペースでゆったりとブティの世界を楽しんで頂きました。
(手前:ブティショップ・右:DVDでのデモンストレーションと中山久美子ジェラッルツの世界展示・中央奥:ブティミュージアムコレクション・左:ワークショップスペースと講師作品展示)
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